match review of J League

2021J1#02 マッチレポート FC東京 x C大阪 「FC東京:森重”ゲームメーカー”としての覚醒」

match review of J League

ゲームが組み立てられ、なおかつ点がとれるプレーを目指せ!

ロベルト本郷

ドリブル、ドライブシュートこそないものの、後半からの森重のプレーはまさに、ロベルト本郷から言われた大空翼のそれ。アルトゥールシルバのパフォーマンスが特段悪いようにも思えなかったが、後半からボランチに入った森重は、特に攻撃面ででテンポを替えたパスを出すなど、見事にゲームメイク。はからずもボランチのプレーひとつでチームが替わることを証明した試合。
時間の流れと共に振り返ってみたい。

マッチレポート

予想フォーメーション

前半飲水タイムまで

[ads]
FC東京は予想に反し、東をアンカーにおく布陣
FC東京は予想に反し、東をアンカーにおく布陣
  • 13分:Goal 0 – 1 大久保 坂元からのインスイングのクロスに対して、動き直しをしていた大久保のダイビングヘッド。3試合連続ゴール!注目された中でしっかり結果を出し続けていて、さすがとしか言いようがない。
  • 安倍、アルトゥール シルバ(FC東京)vs 奥埜、原川(C大阪)で激しいプレス合戦
  • 比較的FC東京が押し込む時間が多い

前半終了まで

[ads]
  • 28分:清武がダイアゴナルランで中央レーンにボールを運んだところから、久々にC大阪のシュートシーンをつくる
  • C大阪は、トップの豊川がサイドに流れたり、大久保が落ちてきて組み立てのフォローに回ったりと、中盤での組み立てを重視するスタイルを見せている。
  • C大阪キム・ジンヒョンのキックやスローの飛距離、スピードがちょっとJのレベルからは頭一つ抜けている印象
  • FC東京はRSB中村のオーバーラップをみせつつ攻め上がるが、決定機をつくるまでには至っていない。

C大阪は得点語はほぼ押し込まれる展開ながらも、清武、坂元あたりからゴール前へのクロスを上げる展開もあり、戦術的な部分がハマっているように見える。一方FC東京はC大阪のキム・ジンヒョンの好プレーに阻まれた部分はあるが、少し変化をつけたいところ。

後半開始直後

[ads]

FC東京は中盤の攻撃的な位置でプレーしていたアルトゥール・シルバに替えて、ジョアン・オマリを投入し、CBに。CBの森重を中盤の底に入れる。高さと強さのある森重をボランチに入れてまずは高い位置からの守備と前線への繋ぎの部分でのテコ入れを図った采配だろうか。

ジョアンオマリをCBに、森重をDMFに。結果的にこれが勝因に。
ジョアンオマリをCBに、森重をDMFに。結果的にこれが勝因に。

後半飲水タイムまで

[ads]
  • 49分:FC東京森重がワンタッチでRSBのオーバーラップを利用するなど、ポジションを上げた森重が前半に見られなかったリズムの変化を早速つけている。
  • 53分:Goal 1 -1 田川 C大阪のキム・ジンヒョンのまさかのバックパスの処理ミスにプレスをかけた田川のゴール。森重のワンタッチでの縦パスが奏功。
  • 57分:Goal 1 – 2 原川 C大阪は右サイド、坂元を中心にボールを回しながら裏抜けしたRSB松田→大久保(スルー)→原川のミドル。FC東京としては、坂元に対して若干プレッシャーが弱かった印象。
アダイウトンがCFに入り、DオリヴェイラがRWGに入る形。
アダイウトンがCFに入り、DオリヴェイラがRWGに入る形。
  • 前半とは異なり、FC東京がシュートまでいくシーンが増えている。とはいえ、ミドルレンジより遠い場面が多く、決定機にはなっていない。
  • 70分:Goal 2 – 2 レアンドロ ゴール前中央20mのところからキム・ジンヒョンの逆をついたゴール。読み合いに勝ったかたち。

試合終了まで

[ads]

飲水タイム明けに、永井、三田を投入するFC東京。中二日で望んでいるC大阪にとって、この時間帯の永井のスピードは驚異になりそう

永井、三田の投入で、433から4231に変化させてきたFC東京
永井、三田の投入で、433から4231に変化させてきたFC東京
高木を投入し、C大阪も4231のかたちに。
高木を投入し、C大阪も4231のかたちに。
  • C大阪はこの時間帯、攻め手がみつからない。清武を中央に配置し、打開したいフォーメーション変更か。
  • 92分:Goal 3 – 2 森重 ゴール近くのサイドからのFK。レアンドロのニアへの優しいボールに森重が頭で合わせ、決勝点を決める。
最終局面
最終局面

マッチサマリ

前半は、C大阪が流動的な前線の動きからFC東京ゴールへ迫り、好調大久保がゴールを決めるなどよい立ち上がりを見せるも、厳しい日程からか、後半攻めに転じることができなくなってしまっていた。ミッドウィークのルヴァンカップではメンバーを入れ替えたFC東京に、コンディション面で優位であったようにも思う。
いずれにしても、合計5得点入り、追いつ追われつの展開の見ごたえのある、とても良い試合でした。

Man of the Match

FC東京:森重
中盤の底でディフェンス面での存在感はもちろん、長短のパスをテンポよくミスなくつなぐことで、自チームの前線の選手を活かすことに成功。試合終了間際には、セットプレーから値千金の決勝ゴールを奪うなど、文句なしの存在感を放ち、「点の取れるゲームメーカー」森重を認知せざるを得ない。

Rating

NameRatingComment
森重7.0前半までいいところがなかったチームを、ボランチのポジションで
レアンドロ7.02点目の直接FKは見事の一言だし、決勝点のアシストとなったFKも質が高い。FC東京にFKを与えると驚異になることを見せつけた。
ディエゴ・オリヴェイラ5.5全体的に動きが重い感じも受け、強引にシュートに行くシーンも見られなかった。
アルトゥール・シルバ5.5個人的に注目していたが、おそらく本人の適正よりは前目のポジションだったこともあり、インパクトを残すことができなかった。
FC東京 Rating
NameRatingComment
大久保6.5背水の陣で臨んでいる今シーズン。既にチームになくてはならない存在であることを結果でしめしている。
キム・ジンヒョン6.0決定機も2,3度防ぐものの、1回のミスが印象に残ってしまう。GKというポジションの難しさを考えさせられてしまう。
坂元6.0前半中心に、精度の高いインスイングのクロスを右サイドから供給。C大阪のゴールシーンに必ずからんでいた。
瀬古5.5ポジション的に途中交代は解せない。パフォーマンスが悪いようにも思えなかったが、アクシデントでもあったのだろうか?日程厳しい中交代カードここで1枚使わざるを得なかったのは痛い。
C大阪 Rating
Ads